【NHE CONNECT事例】30秒かかった警報確認が一瞬に。 火災発生箇所の早期特定と迅速対応に貢献。宇和島運輸株式会社様
(左から、荒木部長、松岡社長、渡部一等航海士)
- 社名
- 宇和島運輸株式会社
- 業種
- 海運会社
- 所在地
- 愛媛県
2022年6月には、新造船フェリー「れいめい丸」が就航。和を基調とした落ち着いた雰囲気と高級感あふれる船内デザインを特徴としており、リクライニングシートの増設やペットと過ごすことのできる部屋など、旅の快適さをより一層向上させる工夫がなされています。
そして今回、このれいめい丸に、弊社のグラフィカルセーフティシステム(以下、NHE CONNECT)を納入させていただきました。今回は導入に至るまでの背景と導入後の変化について、船舶部長の荒木さん・一等航海士の渡部さんにお話を伺いました。
01 課題
- 火災探知装置が英語表記であるため、警報がわかりにくかった。
- 数字表記の警報場所が理解しづらかった。
02 提案と解決策
- 提案の目的: 火災探知装置にNHE CONNECTを追加し、課題を解決する。
- 解決策: NHE CONNECTの導入により、以下の改善が実現された。
- 日本語表記の警報が可能になり、警報場所がわかりやすくなった。
- 船内図面を取り込み、警報がどこで発生したかすぐに確認できるようになった。
- 船内のWifi環境を活用し、タブレットなどで警報情報を閲覧できるようになった。
英語表記と図面参照の手間により、緊急時の迅速な対応が難しいと感じていた。
NHE CONNECT導入前の課題を教えてください。
荒木船舶部長
弊社では約10年前から全ての船で、同じ警報システムを導入しているのですが、船員からは、警報システムの表示がわかりづらいという意見を多く聞いていました。警報内容が全て英語で、場所も番号でしか表示されないため、毎回船内の図面を参照しなければならず、それが大きな手間となっていました。
そのような課題を抱える中、NHE CONNECTを導入しようと思ったきっかけは何でしたか?
荒木船舶部長
御社(日本舶用エレクトロニクス)の営業担当からのご提案が、NHE CONNECTを導入するきっかけでした。特に、火災やエラーが起きた際に警報場所をすぐ特定できる点に魅力を感じ、まずは昨年新規就航した「れいめい丸」にて導入することを決めました。
導入前は「30秒」かかった警報確認が「一瞬」に。
NHE CONNECTを導入したことによる変化を教えてください。
渡部一等航海士
大きな変化としては、まず1つ目に警報内容が日本語で表示されるようになったので、何が起きているのかをすぐに理解できるようになったことです。そして2つ目にディスプレイで船内の地図と警報の位置が一緒に表示されるようになったことです。この2つが改善されたため、緊急時の迅速な対応が可能になりました。以前は、警報が鳴るとその場所を特定するのに図面を見なければならず、遅い人で場所の特定に30秒ほどかかっていました。しかし、今はその必要がなく、全員がほんの一瞬で警報場所を把握できるようになりました。
ありがとうございます。では導入後、何かつまずいた点や困ったことはありませんでしたか?
渡部一等航海士
NHE CONNECTを導入してから、操作方法については特に問題があると感じていません。ただ、安全に関しては、社内で定期的に操作訓練や災害対応の訓練を行うことが大切だと認識しています。御社からいただいた説明書にも詳細な情報があり、訓練での操作や緊急時の対応にも活用できそうです。この説明書は常にディスプレイの上のフォルダに入れて、必要な時にすぐに確認できるようにしています。
NHE CONNECTの導入結果をどのように評価していますか?
渡部一等航海士
NHE CONNECTを導入してからの変化にはとても満足しています。特に、日本語での表示機能と、警報発生地点を船内図面で素早く見つけられるようになった点が、業務効率の向上に大きく貢献しています。これにより、現場へ迅速に駆けつけることができ、対処時間を大幅に削減できていると感じています。
火災を起こさない、拡大させないための備え。
NHE CONNECTを活用して、今後取り組んでいきたいことはありますか?
荒木船舶部長
現在は操縦室でしか見られない情報を、機関室など操縦室以外の場所でも確認できるように計画しています。これにより、何か問題が発生した際の対応速度をさらに上げられると考えています。また、このシステムを他の船にも導入することを検討しており、そのためのWi-Fi環境の構築も検討中です。
渡部一等航海士
まず最優先で、乗組員が操作に慣れることに尽力したいと考えています。また、使いこなせる船員の割合も増やしたいと思っています。現在は半数程度ですが、もっと多くの方に利用していただきたいですね。さらに、まだ完全に活用できていない機能があるので、それらを習得し、より効率的に作業を進められるようになりたいと思います。
今後、貴社で取り組んでいきたいことや目標などがあれば教えてください。
荒木船舶部長
私たちは、『安全運航がお客様への最大サービス』という会社の方針を大切にしています。この方針のもと、船舶機器の性能向上や事故防止に役立つ新しい機器の導入を常に検討しています。これからもお客様の安全を第一とした、運航及び船内設備の強化を図ってまいります。
渡部一等航海士
私たち航海士もまた、旅客船の運航において、常に安全を最優先に考えています。火災など万が一の事態が起こった際には、早期発見と初期対応ができるよう心がけております。これからも、お客様に安全で快適な旅を提供し続けるために、この取り組みを続けてまいります。
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